PCOS ヘルプ






PCOS (PolyCystic Ovary Syndrome/多嚢胞性卵巣症候群)とは、女性にみられる慢性的なホルモンの疾患のひとつです。PCOS 患者の約90%に排卵障害があるといわれてます。また、排卵障害を持つ人の20〜40%がPCOSを患っているともいわれています。
健康な女性の卵巣は、毎月、複数の卵胞が成長します。そして、そのうちの一番成長の大きい1つの卵胞だけが卵子を排出し、排卵が起きます。

しかし、PCOSを持った女性では、卵胞は成長するにも関わらず、卵子が完全に成長しないか、卵胞を出ず、排卵が起きません。この成長不全の卵胞は内部に液が溜まった、嚢胞(のうほう)に成ることがあります。PCOSを持つ多くの女性にこの嚢胞は見られますが、この嚢胞が見られるからといって、必ずしもPCOSを患っているということにはなりません。

また、PCOS患者の約10〜30%が、高プロラクチン血症を伴うとも言われています。プロラクチンは、健康な人では、妊娠中に母乳を出すように働きかけるホルモンですが、妊娠していない状態でこの数値が高いと、排卵障害や黄体機能不全が起こりやすくなります。授乳中に妊娠をする女性が少ないのは、このためです。



典型的なPCOSの症状として次の症状が挙げられます。
■ 月経異常
■ 肥満・インスリン耐性
■ 血液内の男性ホルモンの値の上昇(高アンドロゲン血症)とそれにともなる多毛、にきびなどの男性化兆候
■ 排卵障害による不妊症



PCOSの原因は、残念ながら今のところはっきりとは解明されていませんが、遺伝的なものが関係しているのではないかと言われています。

また血中のインスリンの値の上昇が男性ホルモンの値の上昇につながり、その結果、排卵障害が発生し、嚢胞で肥大した卵巣が形成されてしまうとみられています。



PCOSでは、患者さんが妊娠を希望している場合、排卵機能を向上させる治療方法が一般的です。一般的な治療薬として、クロミフェン(クロミッド)、メトフォルミン、ゴナドトロピンなどが挙げられます。

クロミフェンは排卵誘発剤で、最高6周期を目安に服用し、これにより、75〜80%の症例で排卵が起こるといわれています。しかし、卵巣腫大や、下腹部の張り・痛み、息苦しい、吐き気、頭痛、口の渇き、子宮内膜が薄くなる、などの副作用に悩まれる患者さんもいます。

メトフォルミンは、もともと糖尿病患者のためのお薬で、体のインスリンに対する反応をよくし、インスリンの値を下げる働きをします。クロミフェンが無効だった患者さんに、メトフォルミンを併用したところ、56%の排卵率が得られたという報告があります。しかし、メトフォルミンにも副作用があり、吐き気、下痢、食欲不振、腹痛、その他の副作用に悩まされる患者さんもいます。

ゴナドトロピンは、注射による、より強力な排卵誘発剤です。約70%の排卵率が得られたという報告がありますが、PCOSの患者さんでは、卵巣過剰時刺激症候群(OHSS)を発症する確立が高いため、徐々に投与量を増やしていくなど、特別の注意が必要です。

上に挙げた治療方法のほかに、フェマーラの投薬、人工授精、体外受精、腹腔鏡手術(ラパロ)によって卵巣に小さな穴を開ける、などもあります。



上に挙げられた治療方法は、患者さんによってはとても効果的ですが、副作用や体への負担が大きい場合もあるため、まずは生活習慣の改善や、サプリメントの服用などを医師の監督の下になされる患者さんもたくさんいます。また逆に、上のような治療を受けるとしても、その治療の効果をより向上させるために、食生活・生活習慣を見直すということは不可欠です。

PCOSの患者さんの場合、卵巣の働きそのものが弱くなっているというより、ホルモンの分泌異常による排卵障害・無排卵が妊娠を難しくしているため、適切な方法で排卵機能が向上・回復すれば、高い確率で妊娠・出産が可能だと言えます。

多くのPCOS患者さんに、インスリン耐性が見られます。つまり、インスリンに対しての体の感受性が鈍くなり、インスリンが余計に分泌されてしまいます。これが、男性ホルモンの過剰分泌を招き、その結果、排卵機能の障害が起こります。

このインスリン耐性を緩和するには、血糖値を安定させる必要があります。砂糖、白米、麺類などの、糖質・炭水化物の多い食べ物は血糖値を上げるため、インスリンが余計に分泌されてしまいますので、できるだけ避けましょう。また、血糖値を安定させるサプリメントをとる事も効果的です。

【血糖値を安定させやすい食べ物・食生活】
■ 魚、鳥の胸肉、豆腐など、脂肪の少ないたんぱく質を摂る
■ 玄米、豆類、野菜、きのこ、海藻類などの、食物繊維が多い食べ物を豊富に摂る
■ 砂糖のかわりに、ステビアを使う
■ 一度にたくさん食べる代わりに、少量を頻繁に食べる
■ アルコール飲料にはたくさんの糖質が含まれているので、飲みすぎに注意
■ どうしても甘いものが食べたいときは、空腹時ではなく、たんぱく質を豊富に含んだ食事をとった後に食べる

【血糖値の安定を助けるサプリメントの例】
■ D-チロ-イノシトール

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